熊本県にある小一領神社(恋一路神社)は、1000年の長い歴史と由緒ある縁結びの神社です。拝殿には数々のハートがあり、恋を成就させるといわれています。運気が上がるパワーストーンもございます。
天文五年(1536)大宮司阿蘇惟豊公は嫡男の千寿丸(のちの惟将)を十七歳で初陣総大将に奉じ、
御船城主 御船房行の謀反に対して、数千の軍勢を率いて出陣する折(十一月十日)、「柳本大明神」で戦勝を祈願。
「小型の鎧一領」を奉納し出陣式を境内で行った折に、庄屋の井出清右衛門尉豊宣(せいえもんのじょうとよのぶ)が、
酒肴を整えて赤飯の握飯を千寿丸初陣の祝いとして献上した。
千寿丸の介添え役だった甲斐親直(ちかなお)は扇を開いて立ち上がり、
「いで(井手)やいで、御船の城の敵の首わが手の内に握飯かな」と舞いながら唱えると、
一同はやんやと喝采して大いに士気が高まった。そして法螺貝が鳴ると、喊声をあげて御船城をめざし進撃した。
親直(のちの宗運)が、みごと房行を打ち滅ぼし凱旋すると、惟豊公は今度の戦勝は「柳本大明神」のご加護の賜物として、
社殿を造営し八十町を社領として寄付した上、社号を「小一領大明神」と改称された。
小一領神社境内社『七畝稲荷社』は寛政12年(1800)京都伏見稲荷神社の御分霊を受け、五穀豊穣の神、商いの神、正一位稲荷大明神を崇敬し祭祀する赤星順庫氏をはじめ商店主で組織された『七畝稲荷連中』で守り継がれています。『八朔祭』とは、宝暦7年丁丑(8月1日)で、藩が矢部手永惣庄屋矢部忠兵衛公豊に対し小一領神社で五穀豊穣の祈願祭を執り行わせ、祭は盛り上がり、この年は豊作万作でした。明けて宝暦8年、藩から何の達しもなく消極的な町年寄りに対し今年も積極的に祭を盛り上げようとする町若衆達が団結し「豊年祈願祭ならば作の神様である『稲荷連』の御神輿を担ぎ出そう」と民衆の祭りが始まりでした。以来、町の活性化のため、豊作祈願祭の祭りとして代々受け継がれてきました。
八朔祭は、旧暦8月1日に開催されていましたが、これが新暦9月1日にかわり現在では9月の第1土日に開催されています。この祭りの醍醐味は「大造り物」で竹、杉、すすき、松笠などの自然材料を使い、各連合組が技術を競い合いながら作り上げ、近年では、くまモンや人気キャラクターがモチーフのものも出てきており子供から大人まで楽しめるお祭りになっております。
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